障害年金の受給額目安(2025年度)

  • 障害基礎年金1級:年額約981,600円(月額約81,800円)
  • 障害基礎年金2級:年額約780,900円(月額約65,100円)
  • 障害厚生年金(報酬比例):個人の加入歴・報酬による
  • 子の加算:第1子・第2子 各225,600円/年、第3子以降 各75,200円/年

障害年金は、病気やけがで生活や仕事に支障が生じた場合に受け取れる公的年金制度です。受給者は約300万人いますが、申請方法が複雑なため、受給できるにもかかわらず申請していない方も多くいます。この記事では障害年金の種類・申請方法・受給のポイントを解説します。

障害年金の種類

障害基礎年金(国民年金)

対象:初診日に国民年金加入者(自営業・学生・無職など)、または20歳前に初診日がある方

等級:1級・2級(2級は「日常生活が著しく制限される」状態が目安)

申請先:市区町村の国民年金窓口

障害厚生年金(厚生年金)

対象:初診日に厚生年金加入者(会社員・公務員など)

等級:1級・2級・3級(3級は「労働が著しく制限される」状態が目安)

障害手当金:3級に該当しない方でも受給できる場合がある(一時金)

申請先:年金事務所

障害基礎年金と障害厚生年金の違い
・会社員・公務員の方:初診日に厚生年金加入→障害厚生年金(基礎年金も合わせて受給)
・自営業・学生・無職の方:初診日に国民年金加入→障害基礎年金のみ
・20歳前に初診日がある方:障害基礎年金(特例措置)

障害年金を受けるための3つの要件

要件1:初診日要件

障害の原因となった病気・けがで初めて医師の診療を受けた日(初診日)が、年金の加入期間中にあること。

要件2:保険料納付要件

初診日の前々月までの保険料納付状況で、次のいずれかを満たすこと。

  • 全加入期間の2/3以上が保険料納付済み(または免除期間)
  • 初診日の前々月までの直近1年間に未納がない(特例)

未納が多い場合は受給できないケースがあります。まずは年金事務所で納付状況を確認してください。国民年金の保険料が支払えない場合は「免除・猶予申請」が利用できます(免除期間は未納と異なり受給資格に影響しません)。

要件3:障害状態要件

障害認定日(初診日から1年6ヶ月後)に、障害等級(1〜2級、厚生年金は1〜3級)に該当する状態であること。

申請の流れ

  1. 年金事務所・市区町村窓口に相談:申請書類一式を受け取る
  2. 初診日の確認・受診状況等証明書の取得:初診の医療機関に記入を依頼
  3. 診断書の取得:現在の医療機関の担当医に記入依頼(等級が左右される重要書類)
  4. 病歴・就労状況等申立書の作成:本人または家族が記入
  5. 必要書類をそろえて申請:年金事務所または市区町村窓口へ提出
  6. 審査・結果通知:申請から3〜6ヶ月程度

診断書・申立書作成のポイント

診断書は「最も症状が悪いとき」を正確に記載してもらう

診断書の内容が審査結果を大きく左右します。日常生活の困難さ・仕事への影響・治療状況などを実態どおりに詳細に記載してもらうことが重要です。

診断書作成前に医師に伝えるべきこと
・日常生活でできないこと・困っていること(入浴・食事・外出など)
・仕事ができない理由、就労の制限
・症状が悪化する時期や頻度
・精神疾患の場合:対人関係・集中力・意欲の状態

病歴・就労状況等申立書は詳細に

発症から現在までの経過・症状・日常生活への影響を時系列で記載します。「できないこと」「困っていること」を具体的に書くことで、審査官が実態を把握しやすくなります。

受給額の目安と加算

種別・等級 年額(2025年度) 月額目安
障害基礎年金1級 約981,600円 約81,800円
障害基礎年金2級 約780,900円 約65,100円
障害厚生年金1級 基礎年金+報酬比例×1.25 個人差あり
障害厚生年金2級 基礎年金+報酬比例 個人差あり
障害厚生年金3級 最低保障額:約585,700円 約48,800円

子の加算(障害基礎年金)

障害基礎年金1・2級を受給し、18歳未満(または一定の障害がある20歳未満)の子がいる場合、子の人数分が加算されます。第1子・第2子:各225,600円/年(2025年度)

配偶者加給年金(障害厚生年金1・2級)

生計を維持している65歳未満の配偶者がいる場合、年額224,900円が加算されます(2025年度)。

審査が通らなかったときの対処法

不支給・級落ちの場合は審査請求

結果に不服がある場合、通知を受けてから3ヶ月以内に審査請求ができます。審査請求が通らない場合はさらに再審査請求、最終的に行政訴訟を提起することも可能です。

社会保険労務士への相談

障害年金の申請は複雑なため、専門家(社会保険労務士)に相談・代行依頼する選択肢もあります。報酬は受給額の一部(成功報酬型が多い)が一般的です。

時効に注意:障害年金には5年の時効があります。認定日から5年以上経ってから申請する「遡及請求」は、最大5年分しか受け取れません。気づいたら早めに申請することが重要です。

障害年金申請チェックリスト

  • □ 初診日を特定する(診察券・医療費領収書などで確認)
  • □ 年金の納付状況を確認する(年金事務所)
  • □ 受診状況等証明書を初診医療機関に依頼する
  • □ 現在の担当医に診断書の作成を依頼する
  • □ 病歴・就労状況等申立書を作成する
  • □ 年金事務所(厚生年金)または市区町村(基礎年金)に申請書類を提出