介護保険サービスを利用していると、月々の自己負担額が高くなりがちです。しかし、高額介護サービス費という制度を使えば、一定の上限額を超えた分が後から払い戻されます。この記事では制度の仕組みから申請方法まで詳しく解説します。
高額介護サービス費とは?
高額介護サービス費は、同じ月に利用した介護保険サービスの自己負担合計額が上限を超えた場合に、超過分を払い戻す制度です。介護保険法第51条に定められており、申請すれば確実に受け取れます。
たとえば、一般的な高齢者世帯(年収383万円未満)の上限は月額44,400円です。もし月に60,000円の自己負担が発生した場合、差額の15,600円が払い戻されます。
自己負担の上限額一覧(2024年現在)
| 区分 | 対象者の目安 | 月額上限 |
|---|---|---|
| 現役並み所得者Ⅲ | 課税所得690万円以上 | 140,100円 |
| 現役並み所得者Ⅱ | 課税所得380万円以上 | 93,000円 |
| 現役並み所得者Ⅰ | 課税所得145万円以上 | 44,400円 |
| 一般(世帯) | 市民税課税かつ上記以外 | 44,400円 |
| 住民税非課税世帯(Ⅱ) | 世帯全員が住民税非課税 | 24,600円 |
| 住民税非課税世帯(Ⅰ) | 年金収入80万円以下等 | 15,000円 |
| 生活保護受給者等 | 生活保護受給中 | 15,000円 |
※同じ世帯内に複数の利用者がいる場合、合算して上限を判定します。
申請方法・手続きの流れ
Step 1:市区町村の介護保険担当窓口へ申請
初回はお住まいの市区町村役場の介護保険担当窓口に申請します。2回目以降は、上限を超えた月に自動的に「支給通知書」が郵送されます(自動振込の場合)。
Step 2:必要書類を準備する
- 高額介護サービス費支給申請書(窓口またはHPで入手)
- 介護保険被保険者証
- 振込先口座の通帳またはキャッシュカード
- 印鑑(認印可)
Step 3:申請後の流れ
申請が受理されると、通常2〜3か月後に指定口座へ振り込まれます。一度申請すると、以降は上限超過月に自動的に振り込まれるため、毎月申請する必要はありません。
高額医療・高額介護合算療養費制度も活用しよう
医療保険と介護保険の両方を利用している世帯は、高額医療・高額介護合算療養費制度も使えます。1年間(8月〜翌7月)の自己負担合計額が基準額を超えると、超えた分が払い戻されます。
一般世帯(70歳以上)の合算上限は年間56万円です。介護サービスを多く利用している世帯は特に見逃せない制度です。
よくある質問
申請を忘れていた場合は?
高額介護サービス費の時効は2年です。過去2年分まで遡って申請できます。気づいた時点で市区町村窓口に相談しましょう。
施設入所中でも対象になる?
特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの施設サービスも対象です。ただし、食費・居住費・日常生活費は介護保険の対象外のため合算されません。
デイサービスと訪問介護を両方使っている場合は?
同一月内であれば複数のサービスを合算して判定します。たとえばデイサービス20,000円+訪問介護30,000円=50,000円が自己負担の場合、上限44,400円を超える5,600円が払い戻しされます。
まとめ
高額介護サービス費は、申請さえすれば確実に受け取れる給付金です。初回申請を忘れている方も2年以内なら遡及申請が可能です。お住まいの市区町村の介護保険担当窓口に問い合わせてみてください。
お住まいの地域で受けられる介護関連の補助金は、補助金・助成金DBの介護カテゴリでも検索できます。
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参考・出典
- 厚生労働省 介護保険
- 厚生労働省 在宅介護支援
- 補助金・助成金DB(https://hojyokin-db.com/)
※ 補助金情報は変更される場合があります。最新情報は各公式ページでご確認ください。